短歌3首。折句で怖い歌詠み遊び②

「七不思議」

な 夏の夕

な 名もなき不思議

ふ 震えだす

し 少年きみは

ぎ 銀の目玉で



「金縛り」

か 鏡。また

な ないはずの影

し 寝室の

ば バツの印の

り 理由は過去に



「闇の中」

や 優しさは

み 三日月ぽっち

の 残されて

な 菜の花と散る

か 通い会えずに



折句(おりく)とは、各句の頭に物の名などを一字ずつ置いて詠んだものです。

mikamiryo

短歌作家・三上りょうのしごと部屋